データベースをいじりながら「Oracleってツンデレだなぁ…」とニタニタしながら呟く、とかいう類いの話ではありません。
そもそも「ツンデレ」に馴染みの無い方もいらっしゃいましょうから、先ずはwiki先生に解説していただきましょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC
「初めはツンツンしている(敵対的)が、何かのきっかけでデレデレ(過度に好意的)状態に変化する」、「普段はツンと澄ました態度を取るが、ある条件下では特定の人物に対しデレデレといちゃつく」、「好意を持った人物に対し、デレッとした態度を取らないように自らを律し、ツンとした態度で天邪鬼として接する」ような態度である。
『現代用語の基礎知識』にも掲載され、結構な市民権を得ている言い回しと言っても良いのでしょう。
個人的には、私は過去、この「ツンデレ」の発生領域に近いところに趣味を持っており(褒められた話では無いですが)、比較的早い段階でこの言葉に触れましたが、「例によって変な造語がまた出てきたな」という程度の否定的な感想しか持ちませんでした。
ところが先日、半身浴しながら(どうでも良い情報)、ある本を読んでおりましたら、こんな文章に出くわしました。
「俺は昨日また野間と二人で神田の方に歩いて、飯時になったから牛肉屋へ入ると、隣の客が噂しあってるのが、おれの知ってるやつの話だ。きているといかにもウンデレでね」
と夏目が話します。そこで寺田さんが、
「人間ウンデレに限りますよ。何でも細君のいうことをウンウン聞いてやって、そうしてデレデレしていればこれに越したことはないじゃありませんか。ウンデレでなけりゃ夫婦喧嘩の絶え間がないわけでしょう」
で、夏目もそれはそうだなといったぐあいにいやいや賛成しているといったものでした。
「夏目」は夏目漱石、「寺田さん」は寺田寅彦のことで、この二人が「ウンデレ」について議論しているというシーンです。いやいや、めんたま白黒してしまいました。
これは
『漱石の思い出』(夏目鏡子述、松岡謙筆録)二四「猫」の話
に載っているお話で、「夏目鏡子」は漱石の奥方様です。
「ウ ンデレ」ってのは、「漱石が使っていた」てな言い方は幾分権威主義的になってしまいますが、文章を作り、教える人が、そして後世に伝わる多くの作品を残した人が、日常的に使う言葉だったんだな、なんて風に思うと、このような「○○」+「デレ」的な組み合わせも、あだやおろそかに扱ってはいかんかな、てな気分に傾きます。
「ツンデレ」は(起源から言えば)女性から男性に向いた言葉で、「ウンデレ」は男性から女性に向かった言葉という違いはありますが、遠く時の離れたところで、似たような構造の言葉が使われていることに思いを馳せると、「言葉」の持つ奥深さがしみじみと感じられました。
また、「ツンデレ」に対して、「ウンデレ」も知らずに安易に否定的に感じてしまったことに、深く反省する次第です。
函館湾より深く反省・・・
話は変わって、さらにちょっと前、お仕事でOracleを使っていたのですが、処理時間が想定よりもやたら掛かってしまった時、「あんだよ使えねぇな、 Oracle」とか偉そうな態度を取ったことがありますが、結局その遅かった原因というのがOracleの機能の一つである「統計情報」というものを有効に使えていなかったことに依るものでした。
https://blogs.oracle.com/oracle4engineer/entry/oraclefaq
1.統計情報って何ですか?
表や索引、また使用している領域、データの種類、データの分布などのデータ特性を表す情報です。
統計情報は Oracle Database がSQLの実行計画を生成する際に利用されています。
この統計情報が無効になっており、同じSQLの組み合わせでも、処理に掛かる時間が10倍以上掛かってしまっていました。
Oracleへの知見が乏しく「統計情報」も知らぬ分際で、偉そうに「使えねぇな」とか思ってしまって、ホントごめんなさい。
簡単に否定的に扱ってしまい、実は…というパターンで後で赤面する。そんなことを時折起こしてしまいます。
今年の残り一ヶ月、そして来年は、そんなケースはできるだけ減らしていきたいと、齢五十を過ぎて心に期する今日この頃です。手遅れかも知れませんけどね。