暖かい地方では、季節は既に初夏に入っていますが、北海道はやっと桜が咲いて、
いつもより遅い春がやってきました。
春は盆栽好きにとって一番忙しい季節です。
まず最初に「ムロ出し」を行います。
私は、冬の間、盆栽を発泡スチロールの箱に入れて、雪の中に埋めておきます。
これを取り出す作業が「ムロ出し」です。
これは早すぎると寒さで木を痛めますし、遅すぎても蒸れで木を痛めてしまうので、
毎年どのタイミングで行うかとても悩みます。
そして、いざ箱を開けてみると、寒さや水不足で木が枯れていることもあります。
去年の秋に、寒さに弱そうなツゲの極小の盆栽を購入しました。
・・・あまりのカワイサに、後先考えずに買ってしまったのです・・・
ツゲが冬を越せるかどうか心配だったのですが、無事に冬を乗り越えてくれました。
次に、木の今年一年を左右する「植え替え」の作業があります。
植え替えとは、簡単に言うと、古い土や根を取り除いて、土を入れ替える作業です。
植え替えを行うことで、盆栽はリフレッシュされ、元気を取り戻します。
植え替えは盆栽の技術の要(かなめ)とも言えるもので、とても大事なのです。
それから、枝の形を整えるための針金掛けの作業もこの時期に行います。
針金掛けは、新芽を傷めないように、一枝一枝行う根気のいる作業です。
それからそれから、春は盆栽の展示会の季節です。
私も、所属するグループの展示会に出品します。
今年の展示会は、天候に恵まれ、多くのお客さんに見ていただくことができました。
こんな風に、盆栽好きの春は小忙しく過ぎていきます。
写真は、持っている盆栽の中でも、小さいものを並べてみたものです。
どれも手のひらに乗るものばかりで、特に前列中央のイボタの盆栽は、人差し指に乗るほどの小ささです。
前列左は、冬越しに成功したツゲです。
SHIN