ある休日の話です。
その日は特に何の予定がある訳でもありませんでした。
そこで、一日中ボーッして過ごすのも癪だなと考え、日本科学未来館に行くことにしました。
日本科学未来館は、お台場に位置する科学博物館です。
この施設には高校の修学旅行中に訪れたことがあり、「また行ってみたい」と考えていました。
そのことをふと思い出したため、行ってみることに決めました。
色々と展示されていますが、今回は「生のアンドロイドを見ること」を目的としました。
ここで言うアンドロイドとは、「人間そっくりな見た目のロボット」のことを指しています。
アンドロイドはテレビ等で見たことがあったものの、実際に自分の目で見たことはありませんでした。
施設に到着し、早速アンドロイドが展示されているという3Fへ。
ウロウロしているとなにやら隙間のある一角が。
↑3Fの一角、壁面に隙間
もしかして、この隙間の向こうにアンドロイドがいるのでしょうか。
腰を屈めて覗いてみると・・
いました。アンドロイドです。
↑女児型アンドロイド「コドモロイド」
人間のような動作を交えながら、ひたすらにニュースの記事を読み上げています。
特に瞬きをする動作には目を見張りました。
もっと間近で見るとまた違うのかもしれませんが、かなり人間のソレに近いように見えました。
また、音声合成のレベルも高く、本当に人間が読み上げているように聞こえました。
(3Fの入り口付近で施設案内の音声が流れていたのですが、
その音声もコドモロイドと同じ音声合成で生成されていたようです。
最初に通りかかった時は全く違和感を感じなかったので、音声合成だと聞いて驚きました。)
ところで、何故このように厳重な展示方法なのだろうと疑問に思いキョロキョロしていると、
下の画像のようなモニターが。
↑付近にあったモニター
なるほど、コドモロイドがニュースを読み上げていた空間はスタジオだったのですね。
そこでの様子がリアルタイム中継されていました。
きっと手前には、隙間からは見えない位置にカメラ等があるのでしょう。
モニター越しに見ると一段とリアルに見えます。
「今日のニュース」のようなラベルの存在が、また一段とそれっぽさを演出していますね。
最近では特に、「ロボットが人間の仕事を奪っていく」というような話を耳にします。
そのような時代も間近に迫っているのだなぁと、しみじみ考えてしまいました。
日本科学未来館には「コドモロイド」の他にも、
「オトナロイド」「テレノイド」が展示されています。(2016年6月現在)
↑成人女性型アンドロイド「オトナロイド」
↑最低限の人間らしさを持つアンドロイド「テレノイド」
オトナロイドとテレノイドは同じスペースで展示されていて、スペースの横には個室がありました。
実演の様子を見ることができなかったので詳しくはわからないのですが、
これらのアンドロイドを通して、個室内の人と会話をすることができるとのことです。
また、個室内にいる人が遠隔操作して表情を変えたりすることができるそうです。
テレノイドの見た目は、少し怖いですね。
人間らしさを最低限にすることで、
テレノイド越しで会話している人のイメージを補完させる狙いがあるようです。
当初の目的であったアンドロイドの見物も果たせたので、さぁ帰ろうかなと考えているところに、
同じ3Fの一角にてASIMOのイベントが始まっていたので見てみることにしました。
↑走るASIMO
ASIMOを生で見るのも初めてです。
思っていたよりも素早く動くことができるんですね。
力強くボールを蹴るといった動作も披露していました。
ASIMOのような動きをしつつ、見た目がオトナロイドで、
さらにレベルの高い音声合成をも併せ持つアンドロイドがいたら・・
などと考えると、そのアンドロイドはさらに人間に似た存在になるのかなと考えます。
人工知能の研究も活発ですし、
SF世界のように、本当に人間と区別がつかないようなアンドロイドの出現もそう遠くないのかもしれないですね。
色々と生で見ることができて興味深かったです。
ボーッと家で過ごしているより何倍も充実した休日になりました。