女神様がくれたイクラ と イクラをくれた女神様

10月も後半のとある週末、人生初のイクラ作りに挑戦しました。

イクラ作りって、健康診断で高尿酸と診断されたのはどこのどいつだ!!

オランダ

という声が聞こえてきそうですが、「痛風になる前に食べないとね!!」という小学生並みの言い訳を用意しての挑戦です。

イクラ作りで一番気になっていたのは、薄皮の取り方でした。
眼に付いたサイトでの作り方では、お湯の使い方とか塩の入れ具合とかは色々でしたが、要約すると

「皮を取って卵をほぐす」

となっておりました。

実際にやってみると、これがなかなか上手く取れません。
しまいには「キ~ッ」となって途中で皮取りを諦めてしまい、できあがったのは皮付きイクラになってしまいました。(それはイクラと違います!)

それはそれでおいしく(?)いただきましたが、薄皮が取れなかったことが少々悔しくて悶々として過ごしておりました。

そんなこんなのある日のこと。
森の中を歩いていた時、泉のところを通り掛かったら女神様が現れました。

「これこれ、そこなデブ」
「誰がデブですか。てかいつの時代の人の言い回しですか。そもそも、女神様のくせに、口が悪いですよ?」
「そちはハゲでデブで高尿酸のくせにイクラ作りで悩んでいるそうですね。さればこのレシピを授けましょう」
「どっから突っ込んで良いか分からんし、色々釈然としませんが、ありがとうございます。」

ワクワクして開いたレシピ、気になるところにはこう書いてありました。

「卵をほぐして皮を取る」

同じやん!!逆になってるだけやん!!おいこらお前、○○○!!と罵詈雑言浴びせようとしたら、既に女神様は消えてしまっておりました。

ぷんすかしながら部屋に戻り、まあ、二度目になれば少しは慣れて皮も取れるかと期待して再挑戦です。

・・・再挑戦中
・・・再挑戦中
・・・再挑戦中

残念。全然取れません。あ~、今回も駄目か、と思ったとき、ふと女神様のくれたレシピを思い出し、皮を取るんじゃ無くて、卵をほぐすように軌道修正したら、あらまあ、するする卵がほぐれ、残った皮をきれいに取り除くことができました。

大・成・功。女神様、悪態ついてごめんなさい。愛してます

※本稿用にイクラ作ろうとしたけど、もう季節外れで冷凍物のアメリカ産筋子しかなく、量も少なかったので、ちょっとしょんぼりした画になってしまいました。スマンです。

matsumoto_ikura

~~~~~本日の偉そうなまとめ~~~~~

改めて言うほどのことではないですが、確かに、料理というのは、例えば

・5分強火→5分弱火

・5分弱火→5分強火

では結果が異なる世界です。
算数的には同じことが書いているようでも、結果が異なる世界です。

一般的な文章作法的な流れでは「邪魔な皮を取る」→「卵をほぐす」が順当なのでしょうが、手順的な流れでは「卵をほぐす」→「(結果的に)邪魔な皮が取れる」の方が私には理に適っておりましたし、何より簡にして要でした。

お仕事的文章作成の時も、どう書けばわかりやすくなるかというのは常に悩みの種になっています。
大きなヒントと、観点一つ増えてめんどくせ~、って両方が得られた晩秋の日でした。

イクラおいしゅうございました。

※このお話はフィクションであり、登場する人物、団体、組織名、女神様は架空のもの…ではないかもしれません。
 

頭文字からしてM属性なE.M.