盆栽を趣味にして一番大変なのは、毎日水をやる必要があることです。
盆栽は屋外で管理するのが普通なのですが、水分補給を自然に降る雨に任せておくわけにはいきません。地面に植える場合と違って、限られた鉢のサイズに蓄えられる水分では、次の雨までは持たないのです。
そんなわけで、出張や旅行など長期間家に不在の場合は、誰かに水遣りをお願いしなければなりません。
私は出張のときは家族に頼んでいます。しかし、水遣り3年などと言われるほど水遣りは難しい作業です。なので、出張から帰ってきたら木が枯れていたという悲しい事態も時々起こります。
また水遣り以外でも、春はムロ出し(冬季間の保管場所から盆栽を出すこと)や植え替え(鉢の土を入れ替えたり、根を整理したりする作業)など大事な作業が目白押しで、この時期に長期の出張があると、盆栽はかなりのダメージを受けます。
このように、出張には盆栽にとってネガティブな要素も多いのですが、逆に出張ならではの盆栽の楽しみもあります。
7月に東京への出張があった際に、代々木八幡にあるミニ盆栽専門店に行ってきました。
店先には、ミニ盆栽が並びます。
ここを訪れるのは3回目ですが、毎回話し好きな女性の店主さんと長話になります。
この方は、ミニ盆栽界ではちょっとした有名人で、私が持っているこの本も、実はこの方が監修しているのだと今回初めて知りました。
この本は、ミニ盆栽の魅力が詰まったおしゃれな本で、私のお気に入りの一冊です。
この店でクロマツとイチイ(北海道ではオンコと呼ぶのが一般的です)の盆栽を購入しました。
右のクロマツは、葉が伸びすぎて若干だらしない感じになっていますね。
だから思ったよりも安くしてもらえました。
殺伐としたホテルの一室も、こうやって盆栽を置くと、癒しの空間になるのでした。
SHIN