帰省の前に。。(前編)

今年も、そろそろ8月。東京在住の私が、故郷・北海道へ帰省する時期となった。 
そうそう、その前にまたアレをやらなければ帰省できない!

3年前にさかのぼりますが、 
北海道に帰省した際、札幌の知り合いの子供が、昆虫図鑑で緑色のカマキリに 
興味をもってしまい、私に「どうしても東京から持って来てほしい!!」というのだ。 

体長6~8cm、三角の頭で、大きなサングラスをしたような眼、ふっくらぷにぷにの 
さやえんどうみたいな胴体、特徴のある腕のカマをもつ、あの昆虫である。

ネットで調べてみると、どうやら北海道にも生息しているらしい。 
「なんだ北海道でも採れるんじゃないか!」と思ったが、子供のころ十勝平野の 
帯広で昆虫採集は当たり前にやっていたが、カマキリは見たことがない。 
そう、カマキリは北海道では簡単には採集できない昆虫なのだ。

さて、どうやって東京で見つけようか。。。。

真っ先に大人の発想で「お金で解決出来るなら」と、ネットで都内の昆虫店を探す。 
クワガタやカブトムシが流行っているので、「子供にウケが良さそうなカマキリも 
売っているのでは?」と思ってお店の方に聞いてみるが、売っていないと言う。 
「カマキリは人気がなく、儲けにならないんですよね~」とのこと。

でも、めげずに他の店にも電話して、やっと見つけたのだが、「海外から取り寄せた 
花に擬態した綺麗なハナカマキリ」だそうで、スタンダードな緑色のものではない。 
これでは満足できないのだ、緑色のスタンダードでないと!

結局、自ら採集することにする。。。。

採集場所は、厚木市あたりならと探して見つけた、神奈川県立七沢森林公園。 
『東丹沢の麓にあり・・・・雑木林が広がる自然豊かな公園・・・昆虫の宝庫・・・』 
なるほど、なるほど。

色々準備して、早朝に自宅を出て、本厚木駅まで電車で約2時間、 
そこからバスで10分ほどゆられ到着。またそこから急な坂道を歩いて10分。 
いざ、大森林の中に突入。 
一歩踏み込むと、セミやキリギリスなどの虫の声しか聞こえない世界。 
自分の周りをみると、虫だらけ、体がざわざわするこの久しぶりの感覚。

そして。。。。。暑い、気温は35度近い。 
太陽の焼き付けるような日差しの下、汗が体から噴き出す。 
意識もうろうになりながら約2時間の奮闘の末、やっと緑色のカマキリ発見!

動作はゆっくりだが、小さいながらもこちらを見て、カマを高く構えて威嚇している。 
見れば見るほどユニークで面白いなと思いながら、捕獲に成功!!

疲れと安堵でいっぱいで、この時はまだ気付いていませんでした。 
北海道に行くまでの間、自宅で飼うことになるのだが、これがまた大変だと。。。

(後編につづく)

 

by. K.K

 

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